トランジットで北京へ行き中国版のレッドブルを飲んでから7ヶ月後、次は中国上海へ仕事に行く機会があり、今回は中国版のモンスターエナジーを発見したのでレビューしていきます。
前回北京へ行った時はレッドブルをよく見かけましたが、上海にはモンスターエナジーも日本と同じように売られていました。
宿泊ホテル向かいの個人商店
上海のホテルに宿泊した際、ホテルの通りを挟んだ向かいにある個人商店のようなお店がありました。

看板にはスーパーマーケットと書いています。
この商店が日本のコンビニより小さいくらいの店内に、なかなか面白い商品が売っていました。
▼谷の狼(28元なので約577円。まぁまぁする。)

▼中国では古くからの歴史があるココナッツドリンク(150円くらいでした)

個人商店で中国版モンスターエナジーを発見
店内に入って飲み物コーナーへ行くと、モンスターエナジーがありました。

値段は7元。日本円で約144円。
安くない?大丈夫?日本のモンスターエナジーが230円なので、かなり安く感じます。
即購入して早速飲んでみました。
中国版モンスターエナジーの感想(匂い、味、成分)

缶のデザインは日本とあまり変わりありません。
中国ではモンスターエナジー=魔爪のようです。そのまま直球すぎて日本人的には面白いですね。

飲んでみてまず感じたのは、炭酸の弱さ。炭酸は弱いです。ほぼないに等しい。
外国のエナジードリンクは炭酸なしが多いですが、炭酸がないと栄養ドリンクって感じがしてあんまり推ししいとは思えません。
甘味は日本より少なく、少し苦い?漢方が入っているという噂も聞きましたが、実際何かしらは入っているだろう、という後味の悪い苦さを感じました。
改めて日本のモンスターエナジーは日本人向けに飲みやすく作られているんだなと実感したと同時に、世界中で統一したブランドの飲み物を販売しているこういった飲料メーカーの規模のデカさにも圧倒されました。
モンスターエナジーを飲み終え、上海から4時間かけて地方都市へ向かいます…
世界で販売されるモンスターエナジーは味が違う
モンスターエナジーは、国ごとに異なる味や成分が採用されています。
実は、エナジードリンク市場において、各国の嗜好に合わせた製品開発は重要な戦略のひとつです。この手法は、コカ・コーラ社が長年にわたり展開してきたグローバル戦略とも類似しています。
例えば、コカ・コーラは日本市場向けに甘さを抑えた「コカ・コーラ ゼロ」を展開する一方、南米では甘さの強いバージョンを販売するなど、地域ごとの味の好みに適応しています。モンスターエナジーも同様に、北米では甘みが強めのフレーバーが主流であるのに対し、日本ではさっぱりとした飲みやすい味が人気です。
実際に、日本以外でモンスターエナジーやその他エナジードリンクは甘すぎて飲めない、という人も多いです。
中国で販売されるモンスターエナジーもまた、現地の消費者ニーズに合わせた独自のフレーバーが存在します。例えば、中国版のモンスターエナジーは、若干の漢方要素を取り入れたフレーバーや、清涼感を強調した配合がされていると言われています。このように、各国の市場に最適化された商品設計が、グローバルブランドの成功に不可欠であることが分かります。
中国版モンスターエナジーの製造元・委託会社

中国版のモンスターエナジーは、上海申美饮料食品有限公司が作成しているようです。
中国で販売されているモンスターエナジーは、上海申美饮料食品有限公司によって製造されています。この企業は、1987年に設立され、コカ・コーラ社と中国国内の大手企業による合弁会社として運営されています。所在地は上海市閔行経済技術開発区で、1億3,928万米ドルもの総投資額を誇る大規模な飲料メーカーです。
同社は、コカ・コーラ、スプライト、ファンタなどの世界的ブランドの製造を手がけており、長年にわたり中国国内の飲料業界でトップクラスの地位を維持しています。特に、コカ・コーラ社の世界基準に則った生産技術や品質管理体制を導入していることが大きな強みです。生産ラインは高度に自動化されており、品質管理には専用のQIS2000品質管理ソフトウェアが使用され、厳格なSPC(統計的工程管理)が実施されています。
また、環境保護にも力を入れており、先進的な下水処理システムを導入するなど、持続可能な生産体制を構築しています。さらに、「社会から得て、社会に返す」という理念のもと、貴州省に希望小学校を建設するなど、企業の社会的責任を表すCSR活動にも積極的に取り組んでいるようです。
モンスターエナジーの中国市場展開において、上海神美飲料食品有限公司の高い生産技術とコカ・コーラ社のマーケティング力が大きく寄与していることは間違いありません。中国市場での成長を支える重要な企業として、今後の展開にも注目が集まります。
マーケテイングが上手なエナジードリンクメーカーですから、新しい国で商品を展開する上での、その国の常識やルール、しきたりなど考慮しなければいけないというリスクを考慮して、こうしたすでにノウハウを持った企業に製造を委託するのが最も効率的と考えたのでしょう。
今後も色々な国でモンスターエナジーやレッドブルを見つけたら飲みつつ、その国独自の販売戦略や販売背景なども勉強していこうと思います。
それでは。