毎回仕事を考えずに済む、「問い合わせ→コンテンツ化→営業化」ループの作り方
アルバイト・インターンのマネジメントでよくある悩みが「今日なにを頼もう…」。日々の問い合わせ対応や出荷業務に追われ、バッファの時間に任せる“売上につながる仕事”が尽きてしまう——この課題を解決するのが、問い合わせを起点にコンテンツと営業に展開する仕組みです。
本記事では私がECサイトの運営でお客様から来るお問い合わせに対して行っているコンテンツ作成のフローを紹介します。
目次(タップで移動)
課題:毎回、仕事を考えていた
- その場その場でタスクを作って指示するのが大変
- バッファの時間に任せる仕事がなくなる(待機時間が増える)
- 結果として、時給に見合う「成果」が見えにくい
必要なのは、人ではなく仕組みで回るオペレーションです。
解決策:「問い合わせ→コンテンツ化→営業化」ループをつくる
毎日のように届く問い合わせは、最強のマーケティング素材です。「◯◯で使えますか?」という1件の問い合わせから、SNS・記事・動画・営業・取材までを連鎖させ、継続的に売上へつなげます。
実践フロー(テンプレート)
| ステップ | 内容 | 担当 | 成果物例 |
|---|---|---|---|
| ① 問い合わせ記録 | 新しい用途・業種の問い合わせを記録 | アルバイト・外注 | 問い合わせ管理シート |
| ② リサーチ | 該当製品・用途を調査(主要スペック・用途) | アルバイト・外注 | 簡易リサーチメモ |
| ③ SNS速報投稿 | 「◯◯で使いたいというお問い合わせがありました」投稿 | アルバイト・外注 | 画像+文案(テンプレ) |
| ④ 原稿作成 | 「◯◯に使える製品とは?」記事原稿 | アルバイト・外注 | Googleドキュメント/Word原稿 |
| ⑤ 音声収録 | ④の原稿をナレーション化 | アルバイト・外注 | mp3データ/音声付き動画素材 |
| ⑥ 動画編集 | テンプレ動画に挿入し、YouTubeへ公開 | アルバイト・外注 | YouTube公開URL・説明文テンプレ |
| ⑦ 記事公開 | ブログ/オウンドメディアに投稿 | 編集担当・外注 | 公開記事URL(内部リンク設定) |
| ⑧ SNS再投稿 | 記事公開のお知らせ投稿 | アルバイト・外注 | 画像+URL(テンプレ) |
| ⑨ 関連企業調査 | 同業・関連業種をGoogleマップで検索 | アルバイト・外注 | 企業リスト(会社名・URL・メール) |
| ⑩ 提携営業メール | 「こういう用途で使われています」と提案 | アルバイト・外注 | 送信履歴(テンプレ文) |
| ⑪ 顧客取材 | 導入顧客に記事掲載OK/取材依頼 | アルバイト・外注 | 取材記事/導入実績追記 |
| ⑫ フォローアップ | 数ヶ月後に再投稿・再拡散 | アルバイト・外注 | SNS投稿履歴更新 |
管理はスプレッドシート1枚で完結(項目テンプレ)
シート名:問い合わせ→コンテンツ化フロー
| No | 問い合わせ日 | 内容(業種/機器) | 担当者 | ステータス | 現在の工程 | 成果物リンク | 次のアクション | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2025/11/04 | 新用途(◯◯機器) | 担当A | 進行中 | ④ 原稿作成中 | 記事ドラフトURL | ⑤ 音声収録へ | 仕様の注意点メモ |
推奨:ステータスは「未着手/進行中/完了」で色分け。現在の工程はプルダウン化(①〜⑫)。成果物リンクにはDrive/YouTube/記事URLを貼るだけでOK。
アルバイトがすぐ動けるテンプレート一式(推奨フォルダ構成)
問い合わせ対応フロー ├── 01_リサーチテンプレ.xlsx ├── 02_SNS投稿テンプレ.docx ├── 03_記事テンプレ.md ├── 04_音声スクリプト.txt ├── 05_営業メールテンプレ.docx ├── 06_取材依頼テンプレ.docx └── 07_進行管理シート.xlsx
各テンプレは1ページ完結で迷わない設計に。新しい問い合わせが来た瞬間に、誰でも着手できます。
「時給以上の働き」を生む評価のコツ
- 作業ではなく成果物で評価
投稿1本・記事1本・動画1本がどれだけのアクセス/問い合わせを生んだかを可視化。 - 15〜30分で終わる最小単位のタスク
自走できる粒度に分解して、停滞と指示待ちをゼロに。 - 経営感覚を共有
「今日の投稿でアクセス◯件=換算◯円」と数字で手触りを共有。全員が改善に参加できる状態に。
仕事を「探す」から「生まれる」へ
問い合わせ1件から、SNS・記事・動画・営業・取材へ連鎖させる仕組みがあれば、もう「次になにを頼もう」と悩むことはありません。アルバイト・インターンは“時給分の作業”ではなく、“会社の成長を動かす仕事”を体験できます。小さく始めて、今日から回し始めましょう。

