スプレッドシートで「過去履歴あり」を自動表示する方法|問い合わせ管理が劇的に楽になる
問い合わせ対応をスプレッドシートで管理していると、「このお客様、前にも問い合わせあったっけ?」と迷うことがありませんか?
そんなときに便利なのが、同じ電話番号やメールアドレスを検知して、自動で「過去履歴あり」と表示してくれる関数です。
目次(タップで移動)
なぜ「過去履歴あり」を表示するべきか
問い合わせ管理の現場では、顧客ごとの対応履歴が分かるかどうかで対応品質が大きく変わります。
- 過去のやり取りを把握でき、スムーズな対応ができる
- 「以前もお問い合わせいただきましたね」と声をかけられる
- 対応ミス・重複対応を防げる
つまり、「過去履歴あり」が一目でわかるだけで、顧客対応の信頼感とスピードが格段に向上します。
スプレッドシートでの設定手順
1. シートの構成を整える
基本的には下記のような列構成をおすすめします。
| 列 | 項目 |
|---|---|
| A列 | 顧客名 |
| B列 | 電話番号(識別キー) |
| C列 | 日付 |
| D列 | 問い合わせ内容 |
| E列 | 過去履歴判定 |
2. 関数を入力する
E列の2行目に次の関数を入力します。
=IF(COUNTIF($B:$B,$B2)>1,"過去履歴あり","新規")
この式は「同じ電話番号が2件以上あれば“過去履歴あり”と表示」します。
3. 見やすく色分けする(条件付き書式)
「過去履歴あり」と表示された行がすぐ分かるように、背景色を設定します。
- メニューから「表示形式」→「条件付き書式」
- 範囲を
E2:Eに設定 - 「次の数式を使用して書式設定」に下記を入力:
=$E2="過去履歴あり"
背景色を黄色などに設定すれば、すぐに見分けられます。
クリックで過去履歴へジャンプする応用例
「過去履歴あり」をクリックして、最初の問い合わせ行にジャンプさせることも可能です。
=IF(COUNTIF($B:$B,$B2)>1,
HYPERLINK("#gid=0&range="&ADDRESS(MATCH($B2,$B:$B,0),1),"過去履歴あり"),
"新規")
この関数では、同じ電話番号を持つ最初の行を探し出し、クリックするとそこに自動スクロールします。
完成イメージ
| 顧客名 | 電話番号 | 日付 | 内容 | 履歴 |
|---|---|---|---|---|
| サンプル花子 | 090-xxxx | 2025/10/29 | 見積り依頼 | 新規 |
| サンプル太郎 | 090-xxxx | 2025/11/03 | 注文相談 | 過去履歴あり |
まとめ
- 「過去履歴あり」を自動判定することで、顧客対応の信頼性が上がる
- 条件付き書式で色分けすれば、誰でも一目で分かる
- さらにリンク機能を加えれば、過去の問い合わせにも即アクセス可能
この設定は、エアーコンプレッサーのように問い合わせが多い業種だけでなく、
EC、修理、営業、カスタマーサポートなど、どんな業界でも役立ちます。

