急速に発展しているAI産業の中で、生成AI画像サービスは数多く誕生してきました。
今回はデザインアプリのCANVAの生成AI機能「マジック生成」を使って日本人の人物画像を作成する方法を解説します。
CANVAに実装された生成AI
CANVAでは生成AI機能「マジック生成」を使うことで、ロゴや画像、動画を生成することが可能です。
本記事では実際に生成AI機能「マジック生成」を使って日本人の人物画像を作成する方法と、CANVAのAI生成を使う注意点を解説します。
CANVAの生成AIで日本人の画像を作成する方法
CANVAにアクセスします。
▼CANVA
https://www.canva.com/
私はCANVA Proに登録していますが、これからデザインを学びたい方は絶対に有料版のCANVA Proがおすすめです。詳しくは下記記事で解説しています。
準備中
CANVAにアクセスし、新規デザインの作成をします。
サイズはなんでも良いので、私はプレゼンテーションで作成しました。

画像のタブの「作りたいものを説明してください」の中に生成したい画像の説明を入れます。
今回は日本人の人物画像を作成するということで、スーパーマーケットの日本人店員さんを作ってみることにしました。

上記画像のように、要素ごとに「、」で区切ってあげるとAIが理解してくれやすくなります。
スーパーマーケットの店員、日本人、笑っている、緑色のエプロン
と入力しました。

「イメージ生成」を選択すると、下記のように画像の生成が始まります。

画像の生成が完了すると、下記のように生成された画像が4枚確認できます。

画像を押すとワークスペースに反映されます。
非常にクオリティの高い画像が生成されました。
なんとも言えない質感の日本人の店員の画像が完成です。日本人といってもより詳しい用紙を設定しないと、「東アジア」としての判定になるような印象です。

先ほど生成した画像がイメージト違う場合は、下記画像のように説明欄に追記修正を行い、再生成をすることで理想のAI画像生成を行うことができます。
試しにアニメっぽい画像になるように、そして性別を固定するように「男性」と「アニメ」のキーワードを追加しました。

この結果、下記のようにアニメ調の画像が4枚生成されました。

1枚だけリアルな質感の画像が生成されています。

あとはこの修正を繰り返して自分の生成したい画像に仕上げていく作業になります。
「アニメ」を「リアリスティック」の変更すると、

リアルな日本人の画像が生成されます。

もう少し使ってみて、よりクオリティの高い画像が生成できるかを、実践していこうと思います。
CanvaのAI生成ツールの注意点:商用利用や発信は可能か?
Canva(Magic Studio™)のAI搭載ツールは、デザインやコンテンツ制作を効率化する強力な機能を提供しています。しかし、利用に際しては規約を理解し、適切に活用することが求められます。
CanvaのAIツールの適用範囲と基本ルール
CanvaのAIツールにはMagic Media、Magic Edit、Magic Design™、Magic Eraser、Magic Animate™ などが含まれ、Canvaは規約を随時更新する権利を持っています。利用に際しては、倫理的に適切な目的で使用することが求められ、有害なコンテンツの作成は禁止されています。
特に以下の行為は禁止事項として規定されています。
- AI生成コンテンツを人間が作成したように見せること
- 医療・法律・財務に関するアドバイスの提供
- 政治的コンテンツの作成(選挙運動の配布を含む)
- スパムやウイルスの作成
- 暴力的・わいせつなコンテンツの生成
- 司法・法的目的のデータ作成
- 完全に自動化された意思決定の実装
違反が判明した場合、Canvaはアカウントの停止やコンテンツの削除を行う可能性があります。
知的財産権と責任
CanvaのAIツールを利用して作成したコンテンツ(出力)に関して、Canvaは著作権を主張せず、ユーザーが出力を自由に使用・共有できます。 ただし、出力の使用に関する最終的な責任はユーザー自身が負うため、AI生成であることを明示する必要があります。また、Canvaはユーザーの入力や出力を法執行機関へ開示する可能性があります。
共有・公開の可否
CanvaのAIツールで生成したコンテンツは、SNSや書籍、ライブ配信などで発信が可能です。ただし、次のルールを守る必要があります。
- 出力を手動で確認し、自分の名前または会社名を明記する
- AI生成であることを明示する
- 他者を不快にさせるコンテンツを含めない
また、AIを活用した書籍や記事の公開も可能ですが、AIの関与を読者が明確に認識できる形で記載する必要があります。
商標登録の可否
CanvaのAIツールで作成したデザインやロゴに関する商標登録について、Canvaは著作権を主張しないためユーザーが商標登録すること自体は可能と考えられます。しかし、商標登録の可否は特許庁の判断に委ねられるため、法的なチェックを行うのがベストです。
免責事項とデータ共有について
CanvaはAI生成コンテンツの正確性や完全性を保証しておらず、使用前に専門家の助言を受けることが推奨されています。また、CanvaのAI技術にはOpenAI, LLC などの外部プロバイダーが関与しており、入力データがサードパーティと共有される可能性があります。国によってはデータ保護基準が異なるため、プライバシーにも留意が必要です。
CANVA生成AIのポイント
- CanvaのAIツールで作成したコンテンツは商用利用・発信が可能
- SNSや書籍などでも利用できるが、AI生成であることを明示する必要がある
- Canvaは著作権を主張しないため、ユーザーが出力の所有者になれる
- 商標登録の可否は特許庁の判断によるため、申請前に法的チェックが必要
CANVA側もまだまだ未発達なAI機能なので、今後さらにクオリティが高くなることは間違いないでしょう。
引き続きCANVAの使える機能の調査や、生成AIサービスの研究を進めていきます。
それでは。