Photoshopで背景を削除する方法を徹底解説。最速で綺麗に切り抜く4つの手順

Photoshopで背景を削除したい場面は多くあります。商品画像の白抜き、人物の切り抜き、複雑な形状の加工など、用途はさまざまです。

しかし、背景削除には複数の方法があり、どれを使うべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Photoshopで背景を削除する主要な方法を分かりやすく紹介します。初心者でも実践できる手順から、プロが使う高精度な方法まで網羅しています。

結論。最速で背景を削除するなら「被写体を選択」がおすすめ

Photoshopに搭載されているAI自動選択機能「被写体を選択」は、最も簡単かつ精度の高い背景削除方法です。人物だけでなく、製品や複雑な形状にも対応し、作業時間を大きく短縮できます。

さらに細部を調整したい場合は「選択とマスク」を併用すると、自然な仕上がりになります。

Photoshopで背景を削除する4つの方法

ここからは用途別に最適な背景削除方法を紹介します。

方法1 被写体を自動選択して背景削除する（最速）

PhotoshopのAIが画像内の主要な被写体を自動で認識し、背景と切り分けます。

手順
1 画面上部のメニューから「選択範囲」
2 「被写体を選択」をクリック
3 被写体の周囲に選択範囲が作られる
4 Deleteで背景を削除するか「レイヤーマスク」を適用する

おすすめの用途
商品画像、人物撮影、背景がシンプルな写真

ポイント
レイヤーは削除ではなくマスクで仕上げると後から調整ができる

方法2 クイック選択ツールで細かく選択する

被写体が複雑だったり、AI選択だけでは精度が足りない場合に有効です。

手順
1 クイック選択ツールを選択
2 被写体の上をなぞって選択範囲を作る
3 選択されすぎた部分はOptionキーを押しながらドラッグして調整
4 レイヤーマスクで背景を非表示にする

おすすめの用途
境界がはっきりしている物体、工業製品、パーツ類

ポイント
ブラシサイズを調整すると精度が上がる

方法3 選択とマスクで境界線を整える（高精度）

背景を削除したいとき、最も重要になるのが「境界線の自然さ」です。毛先やケーブル、細い金属部分などはAIだけでは精度が不足することがあります。

その場合は「選択とマスク」で微調整します。

手順
1 被写体を選択した状態で「選択とマスク」をクリック
2 境界線調整ブラシで細部をなぞる
3 不必要なフリンジがあれば「カラー除去」を使用
4 出力先を「レイヤーマスク」に設定して完了

おすすめの用途
人物の髪、動物、ケーブル、複雑な工業製品

ポイント
境界線調整が最も自然な仕上がりを作る

方法4 ペンツールで精密に切り抜く（プロ品質）

最も正確な方法がペンツールです。曲線や直線を綺麗に取れるため、商品画像では今も多く使われています。

手順
1 ペンツールを選択
2 境界に沿ってパスを作成
3 右クリックして「選択範囲を作成」
4 レイヤーマスクを適用

おすすめの用途
工業製品、金属パーツ、ロゴ、製品写真全般

ポイント
時間はかかりますが、仕上がりは圧倒的に綺麗

背景削除後にやるべき仕上げ作業

背景を削除した後、そのままでは不自然になる場合があります。仕上げとして次の調整が推奨されます。

背景削除後にやること
白いフリンジを除去
影やにじみの削除
硬すぎるエッジを少し柔らかくする
商品画像なら、白背景に自然に馴染むよう補正する

特にECサイト用画像では、境界が綺麗に整っているかは信頼性にも直結します。

Photoshopで背景削除がうまくいかないときの対処法

よくある失敗とその解決方法をまとめました。

選択範囲がずれる
AI選択後にクイック選択ツールで補正する

境界線がガタつく
選択とマスクで「ぼかし」を調整する

白いフリンジが残る
「カラー除去」または「フリンジの削除」

Deleteで削除できない
レイヤーがスマートオブジェクトになっている
右クリック「レイヤーをラスタライズ」で解決

まとめ。最初はAI、最終調整は手動が最速

Photoshopで背景を削除する際の最適解は次のとおりです。

最速は「被写体を選択」
細かい調整は「クイック選択」
自然な仕上がりは「選択とマスク」
最高品質は「ペンツール」

この4つを状況に応じて使い分けることで、作業速度と精度が大幅に向上します。

Photoshopで背景削除の作業が増えてきた方は、ぜひこれらの方法を組み合わせてみてください。